The owner says ‘good coffee’ isn’t made of only clinging to roasting and dripping.
Time which goes by slowly here, space, music, clothes, tableware…all of them compose the wonderful cafe-time.
【超訳】梅田で高校の同窓会へ。大阪市内に行く際にはできるだけ井尻さんのところへ行くようにしています。時は慌ただしい師走。しかしながらいつもと変わらず入口にはフジローヤル、灯りを落とした落ち着きのあるゆったりとした空間にレコードがくるくると流れています。
12月のブレンドをネルドリップで。井尻さんはネルドリッピングもペーパードリッピングも、じっくり蒸らし切ったあとに、立体内部の中心部に目掛けて直線的に湯を当てるアプローチをされています。まるで風船をふくらましている感じにみえるし、さながら蒸らしを出し切る極みといったところ。抽出中のネルはめちゃ団栗っぽく見えますね。毎月ブレンドは違うそうですが、共通して言えるのが、これぞ低温深煎りネルドリップと言わしめるダークチョコレート的甘苦い濃厚で優しいコクながら、でも余韻は一定のところですっと落ち着くのが絶妙。明日もまた頑張ろう、と店を出て第1歩目が少し軽やかになる珈琲ですね。
※注
(1)弊ブログでは、珈琲豆の焙煎度について、『珈琲のすべて』(エイ出版社、2010年)を参考に「ライトロースト〜シナモンロースト=浅煎り、ミディアムロースト〜ハイロースト=中煎り、シティロースト〜フルシティロースト=中深煎り、フレンチロースト〜イタリアンロースト=深煎り」としています。
(2)弊ブログは、筆者の、珈琲の味は「抽出法>>>超えられない壁>>>焙煎度>産地>・・・」の順で大きく変化する、という考えに基づいた記録です。また、味覚表記に関する筆者の考え方については、 をご確認ください。